映画「ファイト・クラブ」ブラッド・ピット&エドワード・ノートンが共演、過激な暴力シーンが満載

映画

デビッド・フィンチャー監督とブラッド・ピットが『セブン』以来再びタッグを組んだ映画『ファイト・クラブ』。

公開当初は暴力的なシーンが多いあまり物議を醸しましたが、カルト的な魅力からじわじわとファンがつき、今なお人気の作品です。

「ファイト・クラブってどんな映画なの?」「サブリミナル効果ってなに?」といった声もあるようなので、今回は、『ファイト・クラブ』のみどころやあらすじを解説していきます。

1対1のファイトに魅入られていく男たちが、次第に大きな組織へと変貌していく様を描くサスペンス

引用元:amazon

映画『ファイト・クラブ』は、不眠症に悩まされる平凡なサラリーマンが、自分とは対極に位置するぶっ飛んだ魅力を放つ男と出会うことで次第に感化されていく物語です。

暴力(1対1のファイト)を通して秘められた自分を見つけることで、はじめは解放されていく自分を感じるのですが、次第に同士が集まることで手に負えない事態に巻き込まれていき・・・。

▼『ファイト・クラブ』のみどころ

それでは解説していきましょう。

ファイトシーンは多くてもじつはルールは厳格?!

本作では、男たちがタイマンで殴り合うシーンが数多く登場します。

はじまりは、路上で主人公の僕(エドワード・ノートン)とタイラー(ブラッド・ピット)が連日のように殴り合う姿に感化され、同士が集まってくるところから。

共感した同士たちからなる「ファイト・クラブ」が創設されますが、物語中、創設者のタイラーがファイトクラブのルールをしつこく繰り返します。

▼ファイト・クラブのルール

  1. ファイト・クラブについて口にしてはならない
  2. ファイト・クラブについて口にしてはならない
  3. 相手が “降参” を宣言するか、たとえ演技であっても気絶した場合、その時点でファイトは終了
  4. ファイトは1対1
  5. 1度に1ファイト
  6. シャツと靴は脱いで闘う
  7. ファイトに時間制限はなし
  8. ファイト・クラブに初めて参加したものは、必ずファイトしなければならない

あくまでスポーツ感覚で行うファイトなので、素人が参加する格闘技を見ている感覚なのでしょう。

実際、『僕』がファイト・クラブのルールその3を破って試合中に行き過ぎた暴力を働いた時には、周囲で見ていたメンバーたちから批難の声がありました。

随所に差し込まれるサブリミナルの効果とは?

本作では、物語の随所でタイラーの写真がちりばめられており、鑑賞していると一瞬「あれ?」と不思議な感覚になります。

これはサブリミナル効果(=意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れる)を狙ったもので、観客に「僕」とタイラーの関係を仄めかせるため。

どこに登場しているか探してみるのも楽しいですよ。

ブラッド・ピットのスタイリッシュなファッションに注目

引用元:amazon prime video

映画『セブン』以来再びデビッド・フィンチャー監督とタッグを組んだブラッド・ピット。

本作では、タイラーを演じるためにボクシングやテコンドーのレッスンを受けて、肉体もかなり作りこんでいるために迫力があります。

どんどん肥大化するファイト・クラブの面々を率いるカリスマ性は抜群。

ファッションもスタイリッシュでトレードマークの赤の革ジャンを真似して購入する人もいたとか。

エドワード・ノートンの演技力に脱帽

主人公「僕」を演じるエドワード・ノートンは、本作前にもアカデミー賞のノミネートやゴールデングローブ賞の受賞など、すでに演技派俳優として知られていました。

『真実の行方』では大人しい青年と狂気を持った殺人犯の二重人格を見事に演じ、『アメリカン・ヒストリーX』ではカリスマ性を放つ暴力的な人物で、ファイトクラブとは全く別人のような強靭な肉体を披露しています。

映画『ファイト・クラブ』では、最初なよなよしていた「僕」が次第に狂気を帯びていく姿が圧巻です。

映画『ファイト・クラブ』のあらすじ

大手自動車会社でリコール調査を担当する「僕」は、高級家具やハイブランドスーツに囲まれて何不自由ない生活を送っているものの、どこか満たされずに不眠症に悩まされる日々を過ごしています。

ある日、飛行機の中で隣の席になった男・タイラーに不思議な魅力を感じた僕。帰宅すると自宅が爆発事故というアクシデントで住む場所がなくなり、なぜか導かれるようにタイラーにもらった名刺に電話をかけます。このときから、2人は奇妙な共同生活を始めることに。

ふとしたことから殴り合いを始める僕とタイラー。夜な夜な繰り広げられる殴り合いに次第に見物客や参加者が現れ始めて・・・。

タイラーはなぜ石鹸を作っていた?

さまざまな職業をしつつ石鹸の行商人もしているタイラーですが、僕と出会ってから自ら石鹸づくりをするシーンがあります。

しかも材料を調達するところから始まるのですが、この材料がまさかの美容整形クリニックで吸引された脂肪。

僕と一緒にクリニックのゴミ捨て場に忍び込んで脂肪を調達し、その脂肪を使って作った石鹸をクリニックに通っていそうなマダムに売りつけるという痛烈な皮肉です。

他にもホワイトカラーに対するテロを企てるなど、随所で金持ちたちへの揶揄や反逆心が根底にあることがうかがえます。

不眠症とタイラーの関係性|タイラーの正体とは?

※ネタバレ注意!

不眠症に悩まされていた「僕」ですが、タイラーと暮らすようになってから眠れるようになります。

しかし実は、眠っていると思っていた間にタイラーとして行動していたのです。そう、つまり「僕」=タイラー。自分が作り出した想像の人物と会話をし、ひとりで2役のようにファイトしていたという衝撃の事実が発覚します。

ラストのオフィスビル群を爆発するテロシーンでは、『僕』とタイラーが対立。結局自分の口に拳銃を突っ込んで撃ちぬくことで、タイラーの存在を消そうとするのですが・・・。

作品詳細

原題:Fight Club
公開日:1999年12月11日
監督:デヴィッド・フィンチャー
脚本:ジム・ウールス
原作:チャック・パラニューク
出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム=カーター、ミート・ローフ

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