映画『ブラッド・ダイアモンド』ブラッド・ピット主演の紛争ダイヤモンドをめぐるサスペンス

映画

2007年に公開された映画『ブラッド・ダイヤモンド』。

紛争地域で採掘されたダイヤモンドをめぐって、さまざまな思惑が絡み合う社会問題を扱ったサスペンスです。

「紛争地域が出てくるってなんだか怖い」「難しい話なんじゃないの?」といった声もあるようですが、難しく考えずにエンタメとしても見れますよ。

今回は、『ブラッド・ダイヤモンド』のみどころやあらすじについてご紹介していきます。

ブラッド・ダイヤモンドをめぐる社会派サスペンス

引用元:amazon

映画『ブラッド・ダイヤモンド』は、内戦が続く西アフリカのシエラレオネを舞台に、採掘された大粒のピンクダイヤモンドをめぐってさまざまな立場の人間が翻弄されていくサスペンスです。

反政府武装勢力に村を襲われ息子を奪われた漁師ソロモン(ジャイモン・フンスー)、ダイヤを狙う元白人傭兵のアーチャー(レオナルド・ディカプリオ)、紛争ダイヤ密輸の実態を追うジャーナリスト(ジェニファー・コネリー)を軸に、紛争地域の実態を描いていきます。

ソロモンは息子を取り戻せるのか、そしてアーチャーはダイヤを手に入れてアフリカの地を脱出することができるのか・・・。

▼『ブラッド・ダイヤモンド』のみどころ

それでは解説していきましょう。

映画「ブラッド・ダイヤモンド」は実話?

結論から言うと、この映画は実話ではありません。

しかし、紛争地域におけるダイヤの採掘・密輸の問題については、現実でも起きていたことです。

ダイヤモンドが多数産出されるアフリカでは、1980年代から2000年近くまで内戦が頻発していました。そこで資金調達のために不法に取引されていたのがダイヤモンドといわれています。

内戦時には少年兵の問題も後を絶たず、息子を少年兵として捉えられてしまうソロモンの苦悩は現実にもあった問題でしょう。

紛争ダイヤモンドってなに?

ブラッド・ダイヤモンドは、紛争ダイヤモンドやコンフリクト・ダイヤモンドと呼ばれることもあります。

いわゆる紛争の資金源になっているダイヤモンドを指し、本作で登場するシオラレオネはとくに問題になっている地域でした。ただの村人が村を襲ってきた武装勢力に捕われて、強制的に鉱山で働かされていた実態があります。

現在では、作中のラストにあったように国連や各国政府が紛争ダイヤモンドを市場で取り扱わないための取り組み(キンバリープロセス証明制度)を実施しています。

監督は、「ラスト・サムライ」を手掛けたエドワード・ズウィック

本作の監督エドワード・ズウィックは、『恋におちたシェイクスピア』や『アイ・アム・サム』などアカデミー賞のさまざまな部門を受賞する作品に製作として携わっています。

また、日本を舞台にした『ラスト・サムライ』を監督として手掛けており、日本でも知られている監督のひとりでしょう。

映画『ブラッド・ダイヤモンド』のあらすじ

1999年、反政府武装勢力の革命統一戦線(RUF)の蜂起によって内戦が続くシオラレオネ。平穏に暮らす漁師のソロモンの村にもRUFの魔の手が迫り、村人が殺戮されていく中、家族を守るためにRUFに働き手として捕らわれてしまいます。

連行された先はダイヤモンド鉱山。RUFに見張られながら原石を探す日々を送る中、ある日大きなピンクダイヤモンドの原石を見つけます。見張りのひとりに見つかって奪われそうになる寸前、政府軍の攻撃が始まった混乱に乗じてダイヤを埋めて隠すのです。

政府軍に捕えられ留置場に入れられるソロモン。同じ留置場にはダイヤを奪おうとしたRUFも捕えられており、ダイヤを渡すようソロモンを脅します。その会話を偶然聞いていた元白人傭兵のアーチャーは、ダイヤを横取りしようとソロモンを釈放させて隠した場所まで案内させるのですが・・・。

ラストでモデル出身のジャイモン・フンスーのスタイルの良さが際立つ

※ネタバレ注意!

RUFに少年兵として捕らえられていた息子とピンクダイヤモンドを取り戻したソロモン。マディーの手引きで残された家族とロンドンで再開します。そして、ピンクダイヤモンドを違法取引する瞬間をマディーに撮影させて、国際問題に発展させるのです。

ラストはアフリカを離れロンドンでのシーンになるのですが、ソロモンが大都会に自然に溶け込んで違和感がまったくないのがびっくり(笑)。アフリカのシーンではそこまで気づきませんでしたが、街中にいるとスタイルがすごく良いのが目立ちます。もともとパリでモデルをしていたそうなので、立っているだけでスタイリッシュに見えてしまうのは納得ですね。

作品詳細

原題:Blood Diamond
公開日:2007年4月7日
監督:エドワード・ズウィック
脚本:チャールズ・リーヴィット
出演:レオナルド・ディカプリオ、ジェニファー・コネリー、ジャイモン・フンスー

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